フリー素材は自由に使ってよいのか?

サイトを制作するときに、インターネット上でフリー素材を入手して使用した経験がある方もいるかと思います。フリー素材としてインターネットにアップされているものは、自由に使ってよいのでしょうか?

「フリー」の意味は「自由」と「無料」なのか

この「フリー」という言葉には、一般的にふたつの意味があります。「自由に使える」と「無料で使える」です。

「自由に使える」は、さらにふたつの場合があります。ひとつは、著作権者が指定している利用許諾の範囲で自由に使える。もうひとつは、著作権の保護期間が切れているか、著作権者が著作権を放棄している。というものです。

「無料」についても、どのような使い方でも無料ということではありません。利用許諾で無料と指定された範囲であれば「無料」、それ以外は「有料」というのが多いと思います。

つまり、フリー素材は、著作権者が指定する利用許諾の内容を確認しないと、自由に使ってよい範囲や無料で使える範囲が分かりません。

「フリー素材」なら、「無料で、自由にどんな使い方でもできる」と誤解している人が多いのは困りものです。

誤解されやすい「個人利用なら無料」

著作物は、「個人利用であれば無料」と思っている方が多いと思います。確かに著作権法では、そのような条文があります。

著作権法30条

著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。 以下、略。。。

これを誤解して、フリー素材を個人のサイトやブログに利用する方がいますが、これはダメでしょう。サイトやブログは、インターネットにより誰にでも参照できる状態になり、もはや「家庭内その他これに準じる限られた場所」とは言えないからです。

フリー素材を提供しているサイトでは、利用許諾を利用規約として表示しています。そこには、提供されている素材を、どのような方法で利用できるかの許諾内容を記載しています。これは、著作権法63条(著作物の利用の許諾)により、著作権者が利用許諾内容を指定したものです。

第63条 著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる。

2 前項の許諾を得た者は、その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その許諾に係る著作物を利用することができる。 以下略。。

利用者は、あくまで利用許諾や利用規程にしたがって素材を利用することになります。

フリーソフトの個人利用とは

フリーソフトの利用規約で「個人利用の場合は無料」「商用利用の場合は有償」と記載されている場合があります。そのため、職場で自分だけが個人的?に利用する場合は、「個人利用」であると誤解される方が多いと思います。

一般的には、自分だけで利用するソフトであっても、会社の業務を構成する事務作業でそのソフトを利用するのであれば、「商用利用」と見なされますので注意が必要です。

利用許諾内容で不明なことがあれば、著作権者に問い合わせる必要があります。

フリー素材を利用するときの留意事項(まとめ)
利用許諾内容を確認する

素材を利用する場合は、サイトに記載されている利用規約を必ずチェックします。そして、利用許諾の内容を確認し、どのような利用ができるのか、無料有料の範囲などをよく確認します。

利用規約は印刷して保存しておく

利用許諾内容が書かれた利用規約は、必ず印刷して保存しておきます。利用規約が変更される場合があるからです。素材を入手したときは無料であっても、その後の改定でいつのまにか有料になる場合もあるからです。後日、著作権者からクレームをつけられる場合にそなえて利用規約は保存しておきべきです。

提供される素材の著作権者を確認しておく

できれば、そのサイトで提供されている素材の著作権者が、誰なのか、そのサイトの管理人なのか確認します。悪質なサイトでは、他人の素材を勝手に使用して販売している場合があるからです。

調べきれなくとも、検索サイトの画像検索を使って、その素材が他のサイトでも販売されていないかの確認くらいはしておきべきです。

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