品目設定の考え方

MRP用の部品表を作成するときは、品目情報、製品構成、加工手順等が決まっていることが必要です。しかし、品目を工程ごとあるいは(その中の)作業ごとに設定すると、品目数が膨大になり管理の手間もかかります。「品目はどのような考え方で設定していくのがよいのか」を考えてみました。

1.どのような基準で品目を設定するか

どのような考え方で品目を設定したらよいのか、一般的な考え方を紹介しましょう。

●品目を設定する場合
(1)在庫が発生する場合。つまり、在庫残の管理が必要な場合。
(2)購買品として発注・納入の対象である場合。つまり、発注残の管理が必要な場合。
(3)製造指図の対象である場合。つまり、その品目について、進捗や生産実績の把握が必要な場合。
(4)外注業者への支給対象である場合。 つまり、支給指示などが発行される場合。
(5)原価把握の対象である場合。

●品目の設定が必ずしも必要でない場合
(1)いくつかの部品が一カ所で組み立てられ、同じ場所にとどまったまま、別の部品が組み付けられる場合。
(2)一時的に発生して、すぐに消えてしまう品目。たとえば、組立ラインへ接続した供給ラインで組み立てられ、すぐに組み立てラインで使われてしまうような品目。しかし、このような品目でもサービス品としての払い出しが発生するような場合は、通過品目として部品表に登録することがあります。

なお、ここで紹介しましたのは、品目設定の基本的な考え方であり、実際には、これにさらに工場ごとの事情を考慮して決められます。つまり、生産には部品表が必要であり、部品表は品目や製品構成、工程手順から構成されます。したがって、部品表を必要とする目的を明確にし、その目的達成に役立つ部品表を作らなければなりません。

2.部品表は何レベル位がよいか

部品表の品目設定(レベル設定)はおおまかな方が運用は容易です。そのかわり、管理もおおまかになります。管理を細かくするということは、品目を多く設定し、部品表のレベルを深くするということです。部品表のレベルが深くなると、管理は細かくなりますが、製造指示伝票の発行ポイントと発行枚数が増加します。一般的には3~4レベルが望ましく、最大7レベル位とされています。

3.部品表と工程手順の関係

品目(マスタ)が設定できたら、その品目を完成するために必要な工程手順マスタも設定しなければなりません。品目マスタと工程手順マスタのおおまかな関係と次に説明しましょう。

たとえば、品目Aが工程1、工程2を通って加工され、品目Bになるとします。この場合、品目Bに対して製造指図伝票が発行されます。

品目A → 工程1 → 工程2 → 品目B(製造指図伝票発行対象)

次に、品目Aが工程1を通って品目A’になるとします。この場合は、品目A’と品目Bに対して製造指図伝票が発行されることになり、管理レベルは細かくなります。しかし、製造指示(指図)に対しては実績を計上することを考えると、管理の手間も同時に増えます。

品目A → 工程1 → 品目A’(製造指図対象) → 工程2 → 品目B(製造指図対象)

4.だれが部品表や工程手順を設定・運用するのか

以上の説明でもわかりましたように、品目や工程手順をどのように設定するかというのは、

・どの製品をどの生産ラインで生産するのか
・どの品目をどの工程で加工するのか
・どの品目に対して製造指図するのか

等により決定されます。言い換えますと、部品表や工程手順は、その工場の生産技術や生産管理スタッフの考え方や意思を表現したものです。したがって、生産技術や生産管理スタッフが中心となって運用すべきです。